【大和製砥所①】「よし、砥石を作ろう」|砥石工場、顕微鏡|砥石作り体験

どうも、潜入おいりです。 今回の潜入先は奈良県香芝市にあります大和製砥所という砥石メーカーへ行ってきました テーマは砥石がどのようにして作られるのかですが、 よりマニアックに研磨剤を顕微鏡で観察したり、 細かいところまでお話をお伺いしてきましたので、 砥石好きの方は特に楽しめるかなと思います。 はい。 で、先に伝えておきたいこととして、 今回こちらの従業員で案内していただく永田さんという方について、 こちらの永田さんとのご縁があり、実現した取材でもあるのですが、 その永田さんの変態さ(素晴らしさ)を喋らせてください。 僕ね、今まで刃物好きの変態には会ってきましたが、 永田さんはちょっと別格で包丁を研いでて、 ステンレスが削れないことに腹が立ったからという理由で、 よし砥石メーカーに入社しようと、 砥石を作ろうと思って本当に砥石作っちゃってる人物です。 僕でもね、さすがにそこまでは至らなくて、 今世の中にある砥石でなんとか頑張ろうという気持ちでしたが、 永田さんは我慢できなかったようです。 はい。 そんな人が作る砥石、楽しみですよね。 ぜひ皆さんにも知ってほしいと思います。 あとね、社長との対談が非常にマニアックな内容となってますので、 最後までごゆっくりお楽しみください。 それでは本編どうぞ。 まずはそのビトリファイドの配合部屋。 今から作るのがGCの800番。 で、まずGCの800番、もうグラムは測ってあります。 で、ボンド。 おーボンドだ。 気孔剤。 気孔剤。 で、これが糊剤。 糊剤。 になってます。 これは化学的な気孔剤ですけど、 はい。 あの焼いてる最中に膨らむすちょっと。 で、気孔ができるタイプ。 でもそれこそ別になんでもいいんですけど、 燃えてなくなるようなものを入れてることもあります。 物によれば。 荒い番手とかやったら結構大きな粒。 突っ込んだりするので、糊にもちょっと種類があって、デンプン糊もあれば、 化学的な糊もあるし。 物によって違うんですね そう、で、この辺も違ったり、こういうテストの時とかはこの袋の中に 全部入れ込んでいきます。 で、砥粒、ボンド、糊。 これだけでも一応最小限の砥石の配合。 ここに気孔を入れて 柔らかくしましょう。 が、こういう気孔。 たまにビトリファイドで不吸水タイプってあるじゃないですか。 あれは何でそう、あれはもう気孔剤なしの? プレスめっちゃする? いや、多分違うと思う。 あとからそれこそ樹脂とか含浸させたり、ワックスを含浸させると水含まない、はじきます。 硫黄も染み込みにくなるんで、気孔の中全部硫黄が埋めるので。 はー。 あとでちょっとワックス処理されて水に揚げてみましょう。 ほんまに弾くから。 それワックス処理したやつですか? そうです、そうです。 へー。 えーとね、まあちょっと重みが増しますね。 あ、ほんとだ。 で。
すごい。 それが。
あ、はじいてる。 染み込んでかない 全然染み込んでない。 へー。 ワックス処理すると不吸水になるだけですか? 研ぎ感もやっぱ変わったりします? 全然違う。 こういう感じで。 全くじゃないですか。 全く吸わない へー。 硫黄処理の場合はどうしても鉄錆びさせちゃうんで。 だから硫黄はあんまり。 あ、そっか、硫黄砥石で、じゃあそれで包丁研いだら鋼研いだら錆びるんか。 錆びちゃう。 あー。 これはほんでもっと重いです。 重い。 めっちゃ重い。 これもまだ比較的水は染み込んでいかん。 そうですね。 そうですね。 はじきはしないけど、染み込んではない。 そう、そう、そう。 乾いていかないんで。 ていうまあ、そういう処理もありますね。 ここに水を入れてます。 これ粉箱って言うてるんですけど ここで配合終わった粉を 篩通して、 さっきと表情全然変わりましたね。 ちゃんと水が馴染んでいってる証拠ですね。 生き物みたいでしょ ずっと見てられる。
生き物みたい。 たかが水みたいな液体をギュッと入れれるだけでね、こんだけ表情も。 まあ大きな玉を崩したりとか- はい。 不純物とかあっても、ここである程度は。 まあ燃えてなくなるもんやったら別に入っても いいんですけど。 これも結構な大変な作業ですよね これ結構しんどいですよ。 研修で配合回らせてもらった時- はい。 これだけすごい腕痛なりましたもん。 よくこんなやってるなと思って。 おー気持ちいい。 GCのかき氷みたいな。 そう、おいしそう。 研いだ時の滑走感って、その切り返しの時の- はい。 詰まる感じといい感じって、ボンドの量で大きく変わるんですか? いやー難しいですね。 そのボンドの量もあるし。 で、泥に粘り気が出るようにって言って、あの粘土系の- はい。 まあ資材とか入れたりもするんで。 それでも結構違いますね。 これ大変な作業ですよ。 本当に大変ですよ。 いや、ほんとこれ砥石が高い理由ですよ。 手作業なんでね。 この作業をこう機械でやってくれるもの作れないですか? 横揺れ、縦揺れ、さらにこの押し込む作業も。 荒かったらできるんですよ。 うん。
細かいんで。 より粘りが出てしまう、通りが悪い。 超音波とかも試したんですけど、超音波でも崩れることなく通らなかった。 あのね、この糊剤が多分厄介なんですよ。 粘り気があるから。 パルメザンチーズでこういう そうですね-パスタの上に。 大変、大変っすよこれ。 そう、このベテランはね、めっちゃ早い方通すんですよ。 熟成して、一週間ぐらいかな。 これもその時期によって、やっぱ夏場とかは乾きやすかったりするので。 変える。 そうそうそうそう、その辺見極めて。 新聞がちょうどいいんですか? そうですね。 余計な水分飛ばすのに。 紙って水を吸うので。 で、蒸発しなさすぎずしすぎずというところで。 あとは多分新聞なかったら、蒸発した水滴がここに溜まって、これがポタってたったら、 確かにそこで塊があるので。 確かに。 効果は多分だいぶでかいですよね。 C砥粒 これは配合終わったものを、その粒度であったりとか、物によって熟成って言われる、 そのまあ休ませる時間があるんですけど、熟成中、 この熟成ありなしだとどう変わるんですか? 配合の時に必要な水分量とプレスの時に必要な水分量っていうのが異なってて。 配合終わりの粉って結構ビチャビチャいうか水分多いんですよ。 で、それを押すっていうのがなかなか金型に張り付いたりとかもあるし。 で、まぁ、うーん、適切な水分量ではないかなという。 ここが今ちょっと作業してないですけど、まあプレス成形の部屋ですね。 で、まあ金型と言われる金型で。 こういった枠組みの中に下と上とがあって、ここの間に粉が。 あれはもう配合で柔らかくしたもの。 圧力で柔らかくもできるし、 気孔剤を入れれば気孔ができることによっても柔らかくなるし。 あのね、柔らかい、硬いって一言で言うとね、要素がめちゃくちゃあるんで。 温度も調整が・・・ 温度もですね で、あとはボンドの種類。 一種類じゃなくていろんな種類あるんですけど、 ボンドによってもその結合する力っていうのが違って。 ガッチガチなボンドもあれば柔らかいボンドもあるので、それでも全然違います。 要素がめちゃくちゃあるので。 手前にちょっとだけ。 これ緊張しますよね。 この、えーと、金属の部分に指入れて、で、手前に引っ張ってきてもらう。 結構重いんでね。 で、ちょこっと出してもらって、あとはここつかんで、くるりん はい。 完璧。 まあ、そこの部屋は手動で押す機械なんですけど。 これとかやと、まあ粉は人が入れるんですけど、その後の、 プレスして出て来てっていう工程が、まあ自動で。 される自動機ですね。 すげえでかい。 結構でかいです。 乾燥の炉なんですけど、プレス終わった後のものを乾燥させて、水分を完全に飛ばす。 で、中に含まれている糊剤が乾くことによって固まってくれるんで、形が維持される。 で、ここで乾燥する前の、まあ生型というか、 まあプレス終わったものっていうのは本当に折ろうとすると簡単に折れるぐらいもろいも なんで、ここでかっちり固めてくる。 で、これら並んでいるのが乾燥、終わった。 で、これをその窯詰め。 これはね、結構メーカーによって詰め方も違うので、 基本的には多分よそは GC 単体とかWA単体で焼くんですけど、 うちはごちゃ混ぜで焼いてる。 これは多分他がやってはらへんのちゃうかな。 で、まあ後は釜がこちらにあるのが電気炉。 電気か。 電気で焼きます。 こういう風に。 まあ、電熱で、手前と下と奥と横と。 で、温めてっていう装置ですね。 で、あっちのものは結構ちっちゃいサイズなので、まあ小量で焼いたり、 テストで結構使って。 この臭いって、この臭いですか? 硫黄です。 ああ、え、どういう効果がある。 えーとね、まあ潤滑作用であったりとかで、硬くなります。 砥石がとにかく。 超仕上げとかベアリングとかね、そういう細かい仕上げとかで使われたりとか、 こっちはもう普通に染み込ませていく。 はい。 細かい番手とかってなかなか染み込んでいかないので、 それを真空をかけて一気に中まで入り込ませる。 料理みたいですね。 うわぁ。 めっちゃかわいい。 ここが原石ラックっていって、 焼き上がった原石を保管してる場所。 で、まあここから必要な石を注文に合わせて現場に渡して加工っていう。 あー。 保管場所。 結構いろんな種類の石あります。 めっちゃありますね。 これとかね。 レジノイドですけど、あのホットプレスいうて熱加えながらプレスする。 カチカチな。 包丁研いだらすぐ目ぇ詰まります あー、そうなんだ。 結構な人数ここで ちょうど包丁用の砥石。 鉄の花をやってますね。 スパッと。 スパッと。 高い部分から削り落とされていって、設定した厚みまで削り落とす。 だからこれがあるとすごい底面がめちゃくちゃバッチリってなる。 結構ここは経験が多い機械なんですよ。 今から切りますけど、原石の状態を。 まずは砥石の側の部分。 まあ耳って言われる部分。 落としてそこは処分して。 で、切断した平らになった面を左側の当て金って言われるものに押し当てて。 はい。 で、切断したら左側に刃の左側が同じ幅っていう。 あのカッターの刃って何ですかね。 あれはダイヤモンド。 ダイヤモンド。 少し押し当てて削るという。 おお、天井まで。 砥粒って。 どこ、どこのメーカーというか、砥粒ってどこからくるんですか。 メーカーね、結構いろんなメーカーあつらってますけどー、 その元となるインゴットは日本というよりかは中国とか、海外ですけど、 取り寄せてますけど。 だから、この砥粒メーカーもちょっと行ってみたくなりましたね。 これにするまでどうやってしてんのか。 インゴットから。 大半の砥粒メーカーさんって、あのー、永田から説明あったように、 中国から塊を買うて、で、JIS規格に準じて分級、 粉砕して分級してっていうのが結構多い。 ありがとうございます。 内容によっては中国で粉砕してるやつを仕入れて、国内で検査して、で、 袋変えて、で、出されてるっていう。 ていうのが、 ビトリファイドって 基本的に焼成をしたらそれでもう一応物としては砥石としてできてる状態ですか? できてます。
マグネシアみたいに熟成はいらない? いらない。 焼いたあとは変質しないものなんで、この状態で、 まあ一応うちでは10年。けど、20年でも30年でもそのままです。 さすがに20年30年やったらやっぱ変わる? いや。 なんか変わらない気しますよね。 焼き物なんで。 みがい太郎っていうゴムの中に研磨剤を入れたやつです。 いや、なんか砥石乗せる板かと思った。 この辺が切断して余ったものを置いてあるところです。 これね、触ってもらったらあれですけど、結構面白い。 あ。 面白い。 面白そう。 面白いですよ。 はい。 気になる。 え、かわいい。 え? え?
え? これ砥石? 砥石。
しかも軽っ。 軽い。 まあ、まあ、その粒のサイズが大きくなったらもっと軽く- え? コルクじゃないですか。 コルク。 コルク砥石。 軽っ! え? え、軽っ! コルクと砥粒を混ぜてある。 あ、本当にコルクなんだ。 なんか包丁磨きの棒としてすごい良さそうな気して。 あーどうだろう。 試したことないですけど。 実際、本当にコルクに研磨剤つけて、 調理師学校で本当にコルクとか大根とかで磨くんですよ。 それ用の磨き棒としてめっちゃ良さそう。 酸化クロム 青棒で使われるやつ ピッカピカになる ボロンはたぶん余り作ってるメーカーないんちゃう? ボロンっていう砥粒 ボロンカーバイト レアな砥粒 でちょっと耐摩耗性もあがるっていう面白い樹脂 樹脂の種類でいろいろある。硬さも違えば。 粘り気あるの良いですね。 従業員数は? 66?かな なんだこれ。 これがまあ言ってた金型用の砥石なんですけど。 で、えーと、見てもらってたこれがあのTMですわ。 あのいろんな色の。 置いてあったやつ。 かわいい。 で、そう、これがYHAっていう処理。 元はWAなんですけど、樹脂の含浸してあるもの。 80番。
処理の種類がYHA、YHB。 で、他もあんのかな? あー、めっちゃ出てくる。 で、YHZ。 はい。 YHS。 と、まあ YHB のターボ処理。 ターボ処理の、、ターボの T ですか? はい、これが結構硬い樹脂ですね。 なのでそういう耐摩耗性を上げたりとか、 あとは使用感を滑らかにしたりとかっていう目的のものですね。 で、YHSとかやったらめちゃくちゃ硬くなりますね。 木が。 へぇー。 それは硫黄を含ませてるから硬い? そうです、そうです。 硫黄でガチガチに。 ですね。 へぇー。 こんな感じでいろいろと処理もしつつで、また砥石の特性を変えて。 はい。 ですね。 これは。 で、ここに貼っつけてあるのがボロンカーバイト。 はい、ちょうど言ってたやつですね。 うーん。 で、これはあの、結構低温で焼くんですけど。 まあまあ結構硬めな。 え、硬い 結構硬いです。 っていうものですね。 これはそれこそ、ね、金属のバリとかそんなん取ったりするんで、 あんまり摩耗が早いとあれなので。 これも結構いろんな番手が。 ダイヤモンドペーストとかでもここに並んでいる以外にももっと番手がいっぱいあるんで すけど、こういうあれですね。 機械に取り付けて使うような砥石とかいうのも結構- 作ってる。 注文来るんで。 それ用にこういう加工を。 丸めて角を落としてみたり。 はい、ありがとうございます。 え、待って、これなんかあれ彫刻刀かと思った。 彫刻刀みたいな見た目の展示会の時に出したやつですね。 めったに見ることないインゴットの片割れ。 うわー。 これのもっとでかいものがインゴットの粉砕途中で抽出していただいてもらったもの。 WA、C、A なんか自然のものみたいですね。 そうでしょ? これ人造物で、いろんな成分を電気溶解、 高熱で高温で溶解したものを冷めて凝集してこの形になったものがインゴット。 ちょっと持ち比べてもいいですか? 手だけ切れる。 気をつけて。 確かに。 こいつが特に危ない。 あ、そうなんですね。 いや、すご。 あーすご! 本当に危ない。 ありがとうございます。 いや、貴重なものを。 すごすごすご! これが8番。 うわぁ。 なんかお守りの中に入れたいサイズ感。 でかいですね。 でかいです。 めちゃくちゃでかい。 僕想像してたのが全部ほぼこの粒だと思ってたんですよ。 三千なら全部が三千。 でもこれ見るとちっちゃいのもありますよね。 ただこれより大きなのは絶対ないってこと? “絶対”はないです。 砥粒っていうのは、これが砥粒だと思っていただいたらいいんですけど、 砥粒っていうのは XY 縦と横の寸法測るんですよ。 はい。 で、えーと、 網目の細かさ何番を通れば粒度の何番ですよっていう規定があるんですけど、 これが縦向きにその網を超えればそれが三千番なんですよ。 ああ。 横がガリガリやったら- はい。 縦が大きくても。 っていうので、こういう大きいやつもあれば、ちっちゃいやつも結構あるんですよ。 へー。 これとかでも横幅を測ります。 はい。 で、縦幅を測ります。 で、こんだけの差があっても横が痩せてたら縦向きにこうポンと通れば三千番。 確かに通りますもんね。 はい。 めっちゃ綺麗。 うん、これとかすごいね。 例えばこれの値で見ると、えー、30近辺ってなると。 あら。 っていう風に見えてくるんですよ。 なるほどね。 あ、粗い。 これは60番ですね。 あらきれい。 荒、きれい。 WAの結晶の形。 形状。 きれい。 で、GCを。 これ、それも60ですか? 同じ60番。 おお、なんかGCめっちゃ光ってますね。 おお! え? 宝石じゃないですか! これがGCの。 きれい! エメラルド。 たしかに。 エメラルドですね。 色味がね。 それこそちょっと黄色っぽかったり。 あ、本当だ。 青、緑。 違う。 それで、ああいう砥石みたいに見える。 なるってことですね。 形自体はどう? アルミナと比べてこれどうなんですか? あんまり…。 これがやっぱりちょっととんがった形状のが、こ 特徴としては? 一応WAの方がガラスみたいにトンがった形状っていう、言われますよね。 結構ぽさで言ったらこれがぽいって感じですかね。 こういう角が立った。 あー、はい。 GCはどっちかって言うたら石ころみたいなーって言いますけど。 なんかもっと丸いと思ってました。 もっと丸いと思ってました。 あー。 今60番なんですけど。 320。 320で比較してみましょう。 めっちゃ細かいじゃん。320 320結構細かいです。 あら、きれい。 あっ、トゲってますね。 これがWAの320番。 比較的ジャガイモっぽい。 男爵とメークインぐらい。 確かに。 なんか他のやつとかC砥粒 あ、緑じゃなくなった。Cの方がなんか。 ハリハリしいですね。 とんがってるな。 これがボロン。 ボロン、なんかかっこいい。 なんかでもすごい粒が整ってる感が。 ということで、途中ではありますが、ここで一旦砥石の紹介をさせていただきます。 鉄の花というシリーズを出されていて、 これは永田さんがこだわり抜いて開発されたものですね。 どれもね、おお、気持ちいいとなるような商品ですが、 特に僕が驚いたのは三千番の二種類です。 ピカッとスパッと二種類あるんですけど、 どちらもこれは皆さんびっくりすると思います。 ピカッとは名前の通りよく光ります。 ムラになりにくくて、仕上がりもピカピカにできたという達成感も感じられるので、 これはね、好きになる人多いと思います。 あとね、切れ味も面白くて、これで刃付けすると三千番とは思えないくらい滑らかです。 正直、刃付けしてる時は滑ってる感覚があって、角度維持が難しかったりしますが、 ぜひ刃付けしても面白いと思います。 でもう一個のスパッと。 これは研磨力すごくて気持ちいいです。 よくあるちょっと切れなくなった包丁だったら、 これだけでもいいくらい掛かりが良くてしっかり削れてくれる感覚があります。 青紙スーパーとか粉末鋼、 まあ固めのステンレスでもしっかり噛み合ってる感があって素晴らしいですね。 こちら研がせていただいた時に、 やっぱ永田さんの腹が立たない砥石を作りたいという思いを強く感じました。 千番ももちろん優秀で、研いじゃってやっぱ気持ちいいので、 ぜひ気になる方は購入してみてください。 こちらの鉄の花シリーズは Amazon で購入可能です。 購入先は概要欄にも貼っておきます。 また、僕のサブチャンネルの砥ぎだけ動画でも紹介してますので、 気になる方はぜひ参考に見に行ってください。 では、引き続き動画をご覧ください。 布施社長へのインタビューです。 どうぞ。 もちろん創業ってなると、昭和13年、生まれてもないというところからで、 歴史をこうたどっていくと、元々この辺っていうのが金剛砂って、ガーネットね、 が取れる地域であるというのと、また元々うちの本当に昔ね、なんか材木屋さん、 木材。奈良県ってやっぱり有名で、 まあ木をカットするとかっていう加工をしてたところを、 またそういったガーネットが出たり、砥石業界の人たちがいてて、 実はなんかあの砥石の加工をお願いしたい、 できへんかっていうところが当時あったらしくて、それで広島のね、 メーカーさんからそれを加工をしてまたお出ししてた。 で、じゃあそんな砥石ってうちでも作れるんじゃないかっていうのが始まりなんですよ。 で、元々窯業って言って窯を持って、まあちょっと見てもらうと思うんですが、 焼くっていう技術はやっぱり日本なかなかそれだけそこまで技術力がないっていうところ で、僕が聞いた話では韓国の方が窯のその焼き方を教えに来てもらったことがあると。 で、そういったところで自分たちで研磨剤とボンドと言われるね、 ビトリファイドのものを固めて焼いて砥石を作るっていうところの始まりなんですよね。 その時にはやっぱりまだ日本もそんなに工業も発達してなくて、 手でいろんな作業をしていたという時に、 手使いの油砥石って言われるオイルストーンっていうのを一番初めに作り出したので、 創業してそれで会社を興して、やっぱり世の中に貢献しようというところから、 日本人造油砥石製造所という名前で初めて立ち上げたんです。 で、戦争があってね。 また戦争後、戦後、今度はやっぱりその事業をまた復活させるために、 今度は社名をね、その時に大和製砥所っていう名前に変えて、 今になっているっていうような感じですかね。 ちなみになぜ大和製砥所は? 由来は? 由来はね、聞いたことはないんですよ。 ただ、大和っていうのは奈良県のやっぱりね、 昔の地名であるの製造の製に砥石を作るところっていうところにはなりますね。 で、当時からチェリーブランドっていう、 要は桜をイメージしているブランドがあるんだけど、 やっぱり同じ奈良県の吉野の桜っていうところから取ったというふうな感じでは聞いてる うん、それが文献で残ってるわけでもなく、うん、 そうやって聞き伝えでそういうふうに聞いたと。 だから、あの、弊社の社章というの、マークっていうのが上に傘 2つこうあるのが、 そこの二上山、雄岳、雌岳っていうので、 2つがあって、 それの二上山の麓で桜のマークの大和の大っていう字が入ったマークに作られたになって なるほど、そうだったんですか。 社長と砥石との出会いというのは? やっぱりうちは、我々代々、布施家で… 戦後なんですね、戦後、布施家でやっぱり経営をしてきたというところで、 僕のおじいさんの代から戦争も行ってたんですけどね、おじいさんはね。 で、やっていたというところから、父親、または私、 前社長は私の親戚のおじさんにはなるんですけども、でも親族でやってきて、 今継いでいるっていう形で、小さい時からでもここの会社に遊びに来ては、 従業員の人たちと仲良く遊んでたというようなイメージはあるんでね。 好きだったんですか? その研ぐとか? あ、いや、その物を加工するっていうのは小学校の時とかやっぱりね。 でも、うーんとね、ものづくりというか、工作が好き、 美術とかああいうのが好きで。 で、やはり中学校へ行くと家庭科技術とかっていう授業があるでしょ。 授業のその技術なんか好きだし、家庭科も好き。 裁縫とか未だにできるしね。 おー器用。 そうそう、だからなんか自分はすごく器用な人間かなと。 で、夏休みの工作なんかは、やっぱりちょっとこだわって何か作ってたりとか、 中学校へそこら辺であれラジカセとかね、ね、あとカセットテープがあって、 何かおかしくなると全部バラしてまた組み立てたりしてたぐらい、 電気とかはそこまで詳しくないんだけど、 ばらしては組み立ててっていうのがどうやってなってるの? 例えばテープ、カセットテープね。 知らないと思うけど、クルクルってなったら、なぜこうなったかっていうのを、 やっぱり原因を追求するみたいなね。 だからそういうところ、ものづくりが好きで。 で、当時中学校を卒業する時、卒業するからね。 今度進路決める時に正直勉強嫌いやったんで、大学行きたないと。 で、父親とかに相談すると、それやったら工業系とかそういったところ行ったらどうや? っていうところからね。 僕そんな好きそうやしということで、で、奈良県のね、奈良工業高等学校、高校ね、 高校、奈良工業の機械科へ入学したわけですよ。 そしたら機械を使って旋盤で金属加工するとか、またいろんな溶接をするとか、ね、 そういったものがすごく面白くて。 で、物作りに自分の器用さもあってね。 だからすごい繊細なものを作れるぐらいまでの、まあ言ったら技術を磨くというか、 こだわっていくというか。 大和製砥所さんの鉄の花? 永田さんが入ってきて、すぐOK出したっていうことを聞いたんですけど。 すぐOK出した。 そうそう、たまたまこの会社で求人を出していたと。 で、その時に人事兼常務がね、総務もやってるんで、人事の窓口をしてたんだけど、 たまたまいなくて。 で、ちょっとあの、面接を受けたいっていう方が電話なんだけどって言ったら、 じゃあ取るわって取ったらそれが永田(笑) いや、ハローワークを通してたと思うんで、 じゃあそれの面接の日いいよとかって言って話になった時に、 いや僕砥石作りたいんですって。 その場で、もう電話でね。 砥石作りたいって、自分もそうだけど、 砥石を作りたくてこの会社に入社する人間いてないってずーっともう言い続けてたのに、 来たと思って。 で、まあ、すぐ面接じゃあ日を決めてね、おいでと。 で、もうその日に面接してね、やっぱりちゃんと面接しないとあれなんでね、 面接して砥石作らせたるからおいで、ということで入社が決まって。 本来製造の一員で募集をかけてたんだけども。 技術で、お前が好きなように作らせてあげるから。 で、もちろん砥石の勉強、基本的なところを教えながら、実際にものを作ってみて、 あの、どういうものを目指してるかっていうのを聞くと、あ、 じゃあ今のこれを例えばボンドの量をこうしたらいい? とか、ボンドの種類をこうしたらいい、とかでいうところをヒントを与えて、 彼が作ってまた思い通りにならない。 実はこういう形になるんですけど、研いだらこうなんですけど、 それやったら多分砥石硬いんじゃないかとか目詰まりしてるんじゃないかとか、 いろんな要素を踏まえて、じゃあ作るんだったらこういう風な作り方したらどう? とかいうアドバイスをね、することで、彼がやっぱり自分の、 なんていうのを望む砥石を追求してた結果があの鉄の花になる。 まあ鉄の花もね。 まだ表に出してるは四種類けどいろんな種類あるの。 あれは彼が研ぐためのもので、 一般的にはやっぱりこう研いでもらうためのものというのを分けて、 やはり作らないと人それぞれ、やっぱ研ぎ、研ぐ力とかスピードであったりとか、 まあもっと言ったら、包丁の種類によってもみんな違うんで、それは人それぞれでないと。 本来砥石ってあの本当に一つ一つ、一人一人に合わせたものを作るのがベストなので、 そういうところで彼がやっていって、結果が出たら、やっぱりすごい、 これはいいっていう砥石が何回も何回もこう作っていってる感じになるのかな。 やっぱ嬉しかったですか? その砥石を作りたいって人が。 嬉しかった。 あの、いや、物作りしたことありますけど、みたいな。 とか、いや、経験ないんですけどっていう子がほとんどで、 やはり工業系を出てる子でもね、実際に作業をしてたって言っても、 オペレーターというかね、本当にものをワークを付け替えたりとか、 簡単作業ぐらいの経験の子しかいなかったんで、 僕らどっちか言ったら自分でアイデア出してもの作って車いじってたぐらいなんで、 だからそういうの子ってなかなかいないよね。 いないと思います。 そこに向けてまだ砥石作る、作りたい子がいないよね。 でも砥石作りたいって言ってくるから。 いや、そういう子はやっぱり、あの、 来てもらって自分の納得いく砥石を作ってもらえたらいいんじゃないかと。 そうですね。 彼はやっぱり研ぎの腕前はやっぱ一流なので, ねー、 もう自分で独立しても砥石作ってくれればええからって言うて。 だからいろんな種類のボンドも使う技術があったり、いろんな業界のお客様に向けても、 あの、商品を納めているっていう知識、経験っていうところで、まだもちろんね、 そんな大きくて何千人、何万人の会社じゃないんで、うちらの規模だとやはりあの、 少しの量でもモノが作れた。 だから一回の配合量って大きい丸砥石を作ってるメーカーさんよりも本当に少なくて、 一つ一回作れるのまあ最低限の配合量? からしたら砥石何個ぐらいやろ? 三個ぐらいからできるかな? 三個四個でできる。 だからそういう小回りが効く。 かついろんな個在庫、技術力をやっぱりそこで発揮させて、 お客様の要求にあったものを追求していくっていうことを、 やったことないことに対して、営業なんか特にお客様からこういうのできる? こんなんちょっと一回見積もり欲しい。 できるできないっていうところでできないかもしれへんけどと。 もうその場でできませんって言うなと。 で、チャレンジさせてくれっていうことをやっぱり常にやっぱりやっているんで。 で、やってみてできない時はごめんなさい。 できたけどこんな形でできましたけど、これでどうですか? っていうような提案をしていくことで、 やっぱり経験を増やしていくっていうことはやってますね。 だからそんな硬い包丁、 これ研ぐ砥石作ってよって言われてうち絶対ノーって言わないですよ。 やらせてほしいってチャレンジをした結果、ここは限界です、なんです、 とかっていうんでね、なんかそういうようなメーカーです。 はい、それは強く感じてます。 僕もすごいいろんなこと言って、全部やってくれようとしてるんで。 うん、全然。 「これよりもっと硬く」 「これよりもっと滑走感よくできないか」ってことを無理かなと思って言ってるんですよ。 やろうとしてくれてるのはありがたい。 でもそれが経験でね。 課題を与えていただいてるだけでありがたい話で、 今のままでみんな満足してそれ以上の果てないからね。 その通りですね。 そうなんです。 それから、砥石が好きとかっていうよりも、ほんまのものづくりが好きであったりとか、 何か世の中に見ないものを作りたいとか、そういうのがすごく出てるから。 いやでも本当に逆にこだわってる人ほど燃えてくる。 もうこんなのでいいやとか、 値段の高いやつもねいいねんとか言うお客さんもおられるわけやけど、いやこれはね、 ここのガラスをここまでしたいんやけど、 どうしたらええって言うて真剣に来る人ほどこっちは燃えてくる。 よしやったろうとか言ってね。 だから職人さんにうちの会社のスタイルは向いてるというか、 値段がどうこうではないんやけども。 もちろん利益上げなあかんけどな。 でも、職人さんに向けた技術力を提供できるようにやっていくのは、 逆にこんなん言ったらあれやど、うちぐらいちゃうかな?

[Infiltration]Whetstone manufacturer_Kashiba City, Nara Prefecture 00:00 Whetstone manufacturing process 28:21 Microscope observation 35:17 Interview with the president ▼amazon_Where to buy Iron Flower www.amazon.co.jp/dp/B0CP8LSMC9 ___________ ▼Consultation, work request✉️⤵︎ ✉️oiri.kitchen@gmail.com (Knife sharpening, lectures, cutting instructions, filming, radio, media appearances, etc.) ◎Media appearances: “Out x Deluxe” ・“Oh! My God!” ・Things you won’t learn at Tokoro-san’s school! etc.  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ▼Self-introduction I love knives.[World record holder for daikon wig peeling (Guinness certified)][Knife concierge]- Knife sharpening/cutting advisor ◎ “Encounter with knives and cooking” Oori’s love of knives https://school.orangepage.net/articles/11397/ ◎ 29 years old (1996/10/11) ◎ Blood type AB | MBTI: Architect (INTJ) ◎Japanese cooking instructor at Tsuji Culinary School → Knife sharpener → Freelance (living in Sanjo City, Niigata Prefecture) Birthplace: Hamamatsu City, Shizuoka Prefecture Favorite things: Apples, soba, sake, mame daifuku Favorite vegetables: Eggplant Favorite fish: Hairtail Favorite ingredients to cut: Gizzard, eggplant, enoki Favorite cutting work; When scooping the belly bones of fish Hobbies: Cameras, cooking research Favorite artist: super beaver Favorite sport: Table tennis, tennis Favorite actress: Aoi Miyazaki Favorite screenwriter: Yuji Sakamoto What she doesn’t eat: Processed meat[Belief]”Increase the number of people who sharpen their skills.” I believe that spreading the word sharpening will lead to the happiness of society and people. Dream: Build an “experience-based” knife museum. Create programs that invite guests, such as Ame Talk and Tetsuko’s Room. With the theme of “Life’s joy of cutting,” we deliver the joy of cutting and the different flavors that come with cutting to the world. Continuing to convey the importance of knives, whetstones, and food. Publish a book. We work with schools and businesses to spread the joy of knife sharpening.  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ▼Related video[Knife questions]Trouble solved | Theory https://youtube.com/playlist?list=PLDLf0xilEA8NIA3EpXB7rzYCyLuRCvMZP[Undercover project]I went to ◯◯! https://youtube.com/playlist?list=PLDLf0xilEA8Nj_sBAW1dxacJL2MWhbiCy

2 Comments

  1. とりあえず思ったのは、楽しそうな事してんなーとw

    なんだか大量生産には向かなそうなスタンスではありますが、こういう所もあっていいというか、無いとあかんのかなとは思います。